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歯車のような幾何学模様「トラピッチェエメラルド」。その奇跡の生成過程と希少価値|おたからや 大船東口店

  • 執筆者の写真: おたからや大船店スタッフ2号
    おたからや大船店スタッフ2号
  • 11月19日
  • 読了時間: 5分

「宝石といえば、透明でキラキラ輝くものだと思っていたが、こんな不思議な模様の石があるとは」 「まるで時計の歯車のような、幾何学的なラインが入った緑色の石。これは人工物なのだろうか?」

トラピッチェエメラルド

皆様、こんにちは。大船駅東口からすぐの買取専門店 おたからや大船東口店です。 数ある宝石の中には、自然が作り出したとは思えないような、神秘的で幾何学的な模様を持つものが存在します。その代表格が、エメラルドの変種であるトラピッチェエメラルドです。

中心から放射状に伸びる6本の黒いラインは、まるで歯車や車輪のよう。そのユニークな見た目と、産出量の圧倒的な少なさから、世界中のコレクターが探し求める幻の宝石となっています。


この記事では、トラピッチェエメラルドとは一体何なのか、なぜあのような幾何学模様が生まれるのかという奇跡の生成過程、そしてその希少価値について、プロの視点から詳しく解説してまいります。


トラピッチェエメラルドとは?- サトウキビ絞り機に由来する名


トラピッチェエメラルドは、1946年にコロンビアで初めて記録された、比較的新しい発見の宝石です。 その名前は、スペイン語で「サトウキビを絞る圧縮機(Trapiche)」に由来します。この機械の歯車(車輪)の形に、石の模様が似ていたことから名付けられました。

通常、エメラルドは透明度と緑色の深さが価値の基準となりますが、この石は全く異なります。不透明または半透明な緑色の地に、黒い炭素質のインクルージョン(内包物)が、中心から六方向へ均等に広がる「星」や「花」、あるいは「歯車」のような模様を描いていることが最大の特徴であり、魅力です。

主な産地は、世界最高峰のエメラルド産地であるコロンビアのムゾー鉱山やチボール鉱山に限られており、その産出量はエメラルド全体のわずか1%にも満たないと言われています。


奇跡の生成過程:なぜ「歯車」の形になるのか?


この不思議な幾何学模様は、誰かが描いたわけでも、後から加工したわけでもありません。地球内部での結晶成長の過程で、偶然が重なって生まれた自然の芸術です。

エメラルドの原石(ベリル)は、本来「六方晶系」という六角柱の形で結晶化します。 トラピッチェエメラルドが形成される際、この六角形の結晶が成長する過程で、何らかの理由により、結晶の継ぎ目(成長の境界線)に、周囲にある黒い炭素質の不純物(頁岩など)が入り込みます。

  1. 中心に核となるエメラルドの結晶ができます。

  2. その核の六つの側面から、それぞれ結晶が成長していきます。

  3. この時、成長する結晶と結晶の間に、黒い不純物が押し出されるようにして蓄積されます。

このプロセスが繰り返されることで、緑色のエメラルドの結晶の間に、黒いラインが放射状に残り、輪切りにした時にあの独特な「6本のスポークを持つ歯車模様」が現れるのです。

まさに、エメラルドの結晶構造という「自然の設計図」と、特殊な地質環境という「偶然」が完璧に噛み合った時にだけ生まれる、奇跡の産物と言えるでしょう。


宝石としての価値と評価基準


通常、宝石にとってインクルージョン(内包物)は価値を下げる要因となります。しかし、トラピッチェエメラルドにおいては、このインクルージョンこそが主役であり、価値の源泉です。

プロは主に以下のポイントでその価値を評価します。

1. 模様の対称性と美しさ(最重要) 最も重要なのは、模様のバランスです。

  • 中心(核)が石の真ん中に位置しているか。

  • 6本のラインが途切れることなく、均等な角度で端まで伸びているか。

  • 模様が歪んでおらず、美しい幾何学模様を描いているか。 まるで定規で引いたかのような、完璧な対称性を持つものは、最高級の評価を得ます。

2. 地色の美しさ 模様の背景となるエメラルド部分の色も重要です。コロンビア産特有の、鮮やかで濃い緑色をしているものが好まれます。色が薄すぎたり、黒ずんでいたりすると評価は下がります。

3. コントラスト 緑色の地色と、黒いラインのコントラストがはっきりしているほど、模様が際立ち、美しく見えます。

4. 大きさ(カラット) トラピッチェエメラルドは、その生成過程の複雑さから、大きな結晶で美しい模様を保っているものは非常に稀です。そのため、サイズが大きくなればなるほど、希少価値は指数関数的に跳ね上がります。


「もしご自宅に…」コレクターズアイテムとしての可能性


  • 「昔、海外の宝石展やミネラルショーで購入した、変わった模様の緑色の石。」

  • 「祖父のコレクションの中にあった、六角形の模様が入った指輪やルース(裸石)。」

  • 「デザインが個性的で、あまり着けていないペンダントトップ。」

このような石が、もしトラピッチェエメラルドであれば、それは単なる変わった石ではなく、世界中のコレクターが熱視線を送る希少な宝石です。


トラピッチェエメラルドの価値、大船で正しく鑑定します!


「この石、模様が面白いけれど、価値があるものなのだろうか?」 「トラピッチェエメラルドだと思うが、どれくらいの価格になるか知りたい」

そのようにお考えでしたら、ぜひ一度、買取専門店 おたからや 大船東口店にご相談ください。

  • 希少石への深い専門知識: 当店は、ダイヤモンドや一般的な色石だけでなく、トラピッチェエメラルドのような希少なフェノメナルストーン(特殊効果石)の生成過程や評価基準を熟知した査定士が在籍しております。

  • 模様の美しさを正当に評価: 単なる重さや色だけでなく、トラピッチェ特有の「模様の美しさ」「バランス」を芸術的観点からも評価し、査定額に反映させます。

  • ルース(裸石)でも大歓迎: ジュエリーに加工されていない、石だけの状態でも喜んで査定いたします。


まとめ:自然が生んだ幾何学アート、その価値を確かめてみませんか?


歯車のような模様を持つトラピッチェエメラルド。それは、自然界の偶然と必然が織りなす、二つとして同じもののないアート作品です。その希少性とユニークな美しさは、宝石愛好家の心を掴んで離しません。

大船にお住まいの皆様、ご自宅に眠る不思議な模様の宝石の正体と価値を、この機会に確かめてみませんか?

ぜひ一度、買取専門店 おたからや 大船東口店の無料査定をご利用ください。専門家の目で、その奇跡の石に秘められた価値を明らかにします。

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