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祖母の指輪の石、合成ルビーかも?昔のジュエリーによくある人工石の見分け方|おたからや 大船東口店

  • 執筆者の写真: おたからや大船店スタッフ2号
    おたからや大船店スタッフ2号
  • 10月10日
  • 読了時間: 7分

「祖母から譲り受けた、この真っ赤な石の指輪。ルビーだと聞いているけれど、なんだか色が綺麗すぎる気がする…」 「遺品整理をしていたら、大正や昭和初期の頃と思われる古いジュエリーが出てきた。使われている石は本物だろうか?」

ルビーと鑑定士

紳士の皆様、こんにちは。大船駅東口からすぐの買取専門店 おたからや大船東口店です。ご実家の整理や、大切な方からの形見分けなどで、時代を感じさせる美しいジュエリーに触れる機会があるかと存じます。特に、鮮やかな色の石が使われたアンティークやヴィンテージの品々は、その由来や価値が気になるものですよね。

その中で、特にご相談が多いのが「この石、もしかして本物の宝石ではないのでは?」というご不安です。実は、1900年代初頭から半ばにかけて作られたジュエリーには、「合成石」と呼ばれる人工の宝石が使われていることが決して珍しくありません。

この記事では、特にルビーを例にとり、なぜ昔のジュエリーに合成石が使われているのか、その見分け方のヒント、そして「合成石だったら価値はないの?」という疑問について、プロの視点から詳しく、そして分かりやすく解説してまいります。


なぜ昔のジュエリーに「合成石」が使われているのか?


まずご理解いただきたいのは、昔のジュエリーに合成石が使われているからといって、それが「偽物」や「まがい物」として作られたわけではない、ということです。

1902年、フランスの科学者ベルヌーイが、世界で初めて宝石品質の合成ルビーの製造に成功しました。これは、天然ルビーと全く同じ化学組成と結晶構造を持つ、まさに「科学が生んだルビー」であり、当時の人々にとっては最先端技術の結晶でした。

天然のルビー、特に大きく美しいものは、当時から王侯貴族しか手にできない大変高価なものでした。そのため、科学の力で生み出された、美しく、かつ天然石よりは手頃な価格の合成ルビーは、多くの人々にとって憧れの宝石を身に着けることを可能にする、画期的な発明だったのです。

アール・デコ様式が流行した1920年代~30年代や、戦後の1950年代頃までのジュエリーには、この合成ルビーや合成サファイアが、ごく一般的に、そして堂々と使われていました。


合成ルビーと天然ルビー、その見分け方とは?


では、お手持ちの指輪の石が天然か合成か、見分けることはできるのでしょうか。最終的な判断は専門の鑑別機関に委ねる必要がありますが、プロが注目するいくつかのヒントをご紹介します。


【注意】これらの特徴はあくまで傾向であり、断定するものではありません。


ポイント①:色の均一性と鮮やかさ

  • 合成ルビー: 色ムラが全くなく、非常に鮮やかで、どこまでも均一な赤色をしていることが多いです。「綺麗すぎる」と感じるほどの赤色であれば、合成の可能性があります。

  • 天然ルビー: 自然界で生まれるため、多くの場合、わずかな色ムラや色の濃淡が見られます。

ポイント②:インクルージョン(内包物)の有無と種類 これが最も重要な見分けのポイントです。専門家は高倍率のルーペや顕微鏡で石の内部を観察します。

合成ルビー(ベルヌーイ法): 製造過程で生じる「カーブド・ストライエーション」と呼ばれる、レコード盤の溝のような、湾曲した成長線や、丸い気泡が見られることがあります。天然石のような、自然界の鉱物を取り込んだインクルージョンは基本的にありません。非常にクリーンな石が多いです。

  • 天然ルビー: 「シルク」と呼ばれる針状のインクルージョンや、他の鉱物の小さな結晶、液体インクルージョンなど、その石が自然界で成長した証である、様々な天然のインクルージョンが含まれています。「欠点のない人間はいない」のと同じで、インクルージョンは天然であることの力強い証明なのです。

ポイント③:紫外線を当てた時の反応(蛍光性)

  • 合成ルビー: 紫外線を当てると、多くの場合、天然ルビーよりも強く、鮮やかな赤色の蛍光を発します。

  • 天然ルビー: 産地にもよりますが、合成石ほど強い蛍光を示さないことが多いです。

ポイント④:時代の特徴

  • 大正時代~昭和30年代頃までに作られたと思われる、いわゆるアンティーク・ヴィンテージジュエリーの場合、合成ルビーが使われている可能性は十分に考えられます。


ルビー以外の昔のジュエリーによくある「人工石」


ルビー以外にも、昔のジュエリーには様々な人工石や類似石が使われていました。


  • 合成スピネル: 赤や青、無色など様々な色を表現できるため、ルビーやサファイア、あるいはダイヤモンドの代用品として広く使われました。

  • ダブレット、トリプレット: 価値の高い宝石を薄くスライスし、ガラスや安価な天然石と貼り合わせたもの。例えば、上半分がガーネットで、下半分が色のついたガラスである「ガーネット・トップ・ダブレット」などが有名です。

  • ガラス(ペースト): 宝石を模してカットされたガラス。アンティークジュエリーでは、それ自体がデザインの一部として評価されることもあります。


「合成石だったら価値はゼロ?」- そんなことはありません!


「もし、祖母の指輪が合成ルビーだったら、もう価値はないのだろうか…」 多くの方がそう思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

確かに、石そのものの価値は、同等の品質の天然ルビーとは比較になりません。しかし、ジュエリーの価値は、石だけで決まるものではありません。

1. 地金(じがね)としての価値: 昔のジュエリーは、たとえ石が合成であっても、台座である指輪のアームやペンダントトップには、**K18(18金)やPt900(プラチナ900)**といった、非常に価値の高い貴金属が惜しみなく使われていることがほとんどです。金やプラチナの価格が高騰している現在、この地金の価値だけでも、決して侮れません。

2. デザインや作り、脇石の価値:

  • アンティーク・ヴィンテージとしてのデザイン価値: その時代ならではの、職人の手仕事が光る繊細なデザインや細工(ミル打ちなど)は、それ自体に価値があります。

  • 脇石のダイヤモンド: 合成のカラーストーンが中央に留められていても、その周りを飾る小さな石は、本物の天然ダイヤモンドであることが非常に多いです。このメレダイヤの価値も、査定額にしっかりとプラスされます。


つまり、たとえセンターストーンが合成石であったとしても、ジュエリー全体としては、十分に高い価値がつく可能性があるのです。「合成石だから」と諦めてしまうのは、非常にもったいないことなのです。


その指輪の石の正体、大船でプロが鑑定します!「おたからや大船東口店」へ


「このルビー、天然か合成か、はっきりさせて価値を知りたい」 「古いジュエリーだから、価値がないと諦めていた…」

そのようにお考えでしたら、ぜひ一度、買取専門店 おたからや大船東口店にご相談ください。


  • 宝石の真贋を見極める専門知識: 当店は、天然石と合成石、類似石との違いを正確に見極める専門知識と豊富な査定実績がございます。顕微鏡でのインクルージョンの確認など、プロの目で丁寧に鑑定いたします。

  • 地金や脇石の価値も絶対に見逃しません: たとえセンターストーンが合成石であったとしても、私たちはそこで査定を終わりません。台座に使われている金やプラチナの価値、そして脇役であるメレダイヤ一つひとつの価値までを正確に評価し、お客様のお品物が持つ本当の価値を明らかにします。

  • 鑑別書がないお品物こそご相談ください: 遺品整理などで出てくる古いジュエリーには、鑑別書が付属していないことがほとんどです。そのようなお品物こそ、私たちの専門知識が活かされる場面です。

  • 便利な買取システム: おたからや大船東口店は、大船駅東口からすぐの場所にございます。店頭での無料査定はもちろん、出張買取も承っておりますので、お気軽にご相談ください。


まとめ:その輝きの正体を知り、本当の価値を見出すために


ご家族から受け継いだ、古い指輪に留められた赤い石。それがたとえ科学の力で生まれた合成ルビーであったとしても、そのジュエリーが作られた時代の物語と、贈った人の想いが込められた、かけがえのないお品物であることに変わりはありません。

そして、その価値は決してゼロではないのです。


大船にお住まいの皆様、ご自宅に眠る古いジュエリーの石の正体と、その本当の価値を知りたくありませんか? ぜひ一度、買取専門店 おたからや大船東口店の無料査定をご利用ください。専門家の目で、その輝きの秘密を明らかにします。

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