ラベルの「特級表記(とっきゅうひょうき)」は味の保証書。大船で従価税時代のオールドボトルが高額化するワケ
- おたからや大船東口店スタッフ2号

- 2 日前
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サイドボードの「ダルマ」や「ローヤル」が、今になって輝きだした理由
神奈川県鎌倉市大船。 大船観音が見守るこの街は、かつて松竹撮影所があり、多くの映画人や文化人に愛された場所です。 古き良き昭和の薫りが残る仲通り商店街や、歴史ある住宅街には、長く住まわれているご家庭が多く、そのリビングや応接間には、立派な「サイドボード」や「飾り棚」が鎮座していることが少なくありません。
そのガラス戸の向こう側に、何十年も動かされることなく、静かに眠っているウイスキーはありませんか? お中元やお歳暮で頂いたもの、海外旅行のお土産、あるいはお父様が晩酌を楽しみにコレクションしていたもの。
「家族は誰も飲まないから」 「いつかお祝いで開けようと思っていたけれど、タイミングを逃してしまった」

そうやって埃をかぶったまま風景の一部と化しているそのボトル。 もし、そのラベルのどこかに、小さな漢字で【特級】という二文字が記されていたら。 今すぐその手を止めて、大切に扱ってください。 2026年の現在、そのボトルは単なる「古いお酒」ではありません。 それは、当時の酒税法が生んだ奇跡の産物であり、現代のウイスキー愛好家たちが血眼になって探している、まさに【味の保証書】付きの資産なのです。
今回は、昭和の遺産とも言える「特級ウイスキー」が、なぜ今、大船の買取市場で高騰しているのか。その歴史的背景と、驚きの価値についてお話しします。
「特級」とは何か? 1989年以前の「贅沢」の証明
税金が高かったからこそ、中身にお金をかけた時代
若い世代の方には馴染みがないかもしれませんが、かつて日本のお酒には「級別制度」というランク付けが存在しました。 1943年から1989年(平成元年)の酒税法改正まで続いたこの制度では、ウイスキーは「特級」「一級」「二級」の3つに分類されていました。
この分類の基準は、主に「アルコール度数」と「原酒の混和率」でした。 特に【特級】を名乗るためには、アルコール度数が43度以上であり、かつモルト(大麦麦芽)などの原酒が高い比率で含まれている必要がありました。
そして、ここで重要になるのが「従価税(じゅうかぜい)」という当時の税制です。 これは「価格が高いものほど、高い税金をかける」という、贅沢品への課税システムでした。 当時の特級ウイスキーにかかる税金は凄まじく、販売価格の半分近くが酒税だったとも言われています。
今の感覚で言えば、「高い税金を払うなんて損だ」と思われるかもしれません。 しかし、メーカー側の視点は違いました。 「どうせ高い税金を取られる特級として売るのなら、中途半端なものは出せない。お客様に納得してもらえるよう、採算度外視で最高品質の原酒を使おう」 そう考えたのです。
その結果、1980年代以前の特級ウイスキーには、現代の大量生産品とは比べ物にならないほどリッチで、熟成感のある原酒が惜しげもなく使われることになりました。 つまり、ラベルにある【特級】の文字は、「高い税金を払ってでも世に送り出したかった、メーカーの自信作」であることの証明なのです。
現代では再現不可能な「オールドボトル」の味
2026年の今、ウイスキーブームは世界中で加熱し、原酒不足が深刻化しています。 メーカーは若い原酒を使わざるを得ず、熟成年数の表記がない「ノンエイジ」の商品が増えています。
一方、大船の皆様のご自宅で眠っている「特級ボトル」の中身はどうでしょうか。 そこには、原酒が潤沢にあった時代の、長期熟成されたモルトが封じ込められています。 さらに、瓶詰めされてから30年、40年という長い年月を経ることで、アルコールの角が取れ、味がまろやかに変化する「オールドボトル現象(OBE)」が起きている場合もあります。
「今の山崎や響も美味しいけれど、昔のサントリーオールド(ダルマ)やローヤルの方が、深みがあって好きだ」 そう語る愛好家が多いのは、単なる懐古趣味ではありません。 物質として、使われている「素材」が違うのです。 この「二度と作れない味」に気づいた世界中のバイヤーが、日本の家庭に眠る特級ボトルを求めて動き出しています。
あなたの家にもあるかもしれない。「大船の埋蔵金」リスト
「うちはそんな高いお酒は買っていない」 そう思われるかもしれません。しかし、チャンスは「山崎」などの高級品だけではありません。 かつては酒屋さんや百貨店で普通に売られていたボトルが、今や数千円、時にはそれ以上に化けているケースが多々あります。
大船エリアの皆様のご自宅に眠っていそうな「特級銘柄」を挙げてみましょう。
1. サントリー オールド(通称:ダルマ)
黒くて丸い、昭和のお父さんの象徴とも言えるボトルです。 「これなら家に何本もあるよ」という方も多いでしょう。 通常品は数千円程度ですが、もしラベルに【特級】とあり、さらに「EXPO'70(大阪万博記念)」や「干支ボトル」、「バードボトル(鳥の形)」などの限定品であれば、査定額は跳ね上がります。 また、1960年代以前の非常に古いボトル(首のラベルが無いものなど)は、希少価値が高く、コレクターズアイテムとして高額取引されています。
2. サントリー ローヤル(Royal)
ダルマの上位版として、贈答用の定番だったローヤル。 独特の「酒」という字をかたどったボトル形状が特徴です。 特に注目なのが、ラベルに【'60】と書かれた初期ボトルや、【丸瓶】と呼ばれる珍しい形状のものです。 これらの中身には、山崎蒸留所の秘蔵の古酒が使われていると言われており、「飲む宝石」として現在価格が高騰しています。
3. ニッカウヰスキー スーパーニッカ / G&G
「マッサン」こと竹鶴政孝が亡き妻リタに捧げたスーパーニッカ。 そして、兜(カブト)を被ったようなデザインのG&G(ゴールド&ゴールド)。 これらも【特級】時代のものは、余市蒸留所や宮城峡蒸留所の貴重なモルトがふんだんに使われており、現代の同名商品とは全く別物として扱われます。 特に、北海道の地図が描かれた古いラベルのものなどは、高額査定の対象です。
4. ジョニーウォーカー / シーバスリーガル(特級シール付き)
海外のスコッチウイスキーも対象です。 日本に輸入された際、当時の税関で貼られた【特級】のシールやスタンプがあるボトル。 1980年代、ジョニーウォーカーの黒ラベル(ジョニ黒)は、今の物価に換算すれば数万円もする高級品でした。 当時のジョニ黒は、詰められている原酒の質が非常に高く、現行品よりもスモーキーで濃厚だと言われています。 「昔のジョニ黒は旨かった」 その記憶を追い求めて、あえて古いボトルを探す人が後を絶ちません。
液面低下と「澱(おり)」は怖くない
古いお酒を売ろうとした時、多くの方が気にされるのが「状態」です。 「未開栓だけど、中身が少し減っている気がする」 「底の方に、何か沈殿物が溜まっている」
これらを見ると、「腐っているのではないか」「不良品ではないか」と不安になり、捨ててしまおうとされる方がいらっしゃいます。 ですが、絶対に捨てないでください。
天使の分け前(液面低下)
コルク栓の隙間から、長い時間をかけて水分やアルコールがわずかに蒸発する現象です。 これをウイスキーの世界では「天使の分け前(エンジェルズ・シェア)」と呼びます。 多少の減りであれば、買取には全く問題ありません。むしろ、それだけの時間が経過した「本物の古酒」である証拠とも言えます。 (※半分以下になっている場合などは査定額に影響しますが、それでも買取可能なケースは多いです)
澱(おり)は旨味の結晶
底に溜まるフワフワした沈殿物。これは「澱(おり)」と呼ばれ、ウイスキーに含まれる旨味成分が結晶化したものです。 体に害はなく、振れば消えることもありますし、飲む際に茶こしで濾せば問題ありません。 澱がある=濃厚な原酒が使われている証拠でもあり、愛好家にとってはプラス要素にさえなり得ます。
箱が汚れていても、ラベルがカビていても、中身さえ無事なら「特級ボトル」の価値は揺らぎません。 ご自身の判断で「汚いから」と拭いてラベルを破いてしまう前に、そのままの状態でお持ちください。
大船東口店での「特級」現金化プロセス
「古いお酒が売れるのは分かったけれど、重い瓶を持っていくのは大変」 「お店に入るのを近所の人に見られたくない」
そんな大船の皆様の懸念を解消するため、私たち「おたからや 大船東口店」は、安心・安全な買取環境を整えています。
1. 大船駅東口すぐ。タクシーでの来店も便利
当店は、大船駅東口からすぐ、みずほ会館の1階という非常に分かりやすい立地にあります。 重たいボトルを何本もお持ちいただく際は、無理をせずタクシーをご利用ください。 店先でサッと降りて、すぐに店内へ。持ち歩く時間を最小限にすることで、破損のリスクも防げます。
2. プライバシーを守る空間
店内は、外からの視線を気にせず落ち着いて査定を受けていただけるよう配慮しています。 「昼間からお酒を売りに行くなんて」と気後れする必要はありません。 私たちにとって、それはお酒ではなく「希少なヴィンテージ資産」です。 美術品を扱うように丁寧に査定し、その歴史的価値を金額に反映させます。
3. まとめて査定でさらにアップ
サイドボードの中身を一本ずつ持ってくるのは面倒です。 もし可能であれば、まとめてお持ちください。 「特級ウイスキー」だけでなく、ブランデー(ナポレオンなど)や、中国酒(マオタイ酒など)も高騰しています。 本数が多い場合は、査定額に「おまとめボーナス」を上乗せできる可能性もございます。
飲む前に、捨てる前に。まずは「知る」ことから
お酒は、栓を開けてしまえば、その価値の9割を失います(※空き瓶に価値がある一部の高級品を除く)。 「親戚の集まりで、よく分からないけど古いウイスキーを開けて、みんなでハイボールにして飲んでしまった」 後になってそのボトルが数万円、数十万円するものだったと知り、顔面蒼白になった……という笑えない話は、実際にあります。
もちろん、美味しいお酒を飲むことは素晴らしい体験です。 しかし、「その一杯が実は高級フレンチのディナー代に匹敵する」と知った上で飲むのと、知らずに飲むのとでは、味わいも、その後の人生設計も変わってくるはずです。
大船東口店では、査定のみのご来店も大歓迎です。 「売る気はないけど、価値だけ知っておきたい」 「これ、飲むべきか売るべきか迷っている」 そんなご相談には、プロの査定スタッフが、現在の相場と将来的な予測を交えて、客観的なアドバイスをさせていただきます。
サイドボードの奥、床下収納の中、納戸の段ボール。 そこには、あなたが気づいていないだけの【従価税時代の遺産】が眠っているかもしれません。 ラベルにある【特級】の二文字を探してみてください。 それは、バブル期の日本が残してくれた、思いがけないプレゼントかもしれません。
皆様のご来店を、心よりお待ちしております。
【注意文】(免責事項)
※本記事におけるウイスキーの価格や市場動向の解説は、執筆時点(2026年)の情報を基にした分析であり、将来の価格を保証するものではありません。実際の買取価格は、ボトルの状態(液面低下、ラベルの汚れ、箱の有無等)、および当日の相場変動により異なります。未開栓のお品物に限ります。詳しくはお気軽に店舗までお問い合わせください。
店舗情報
おたからや 大船東口店
住所:鎌倉市大船1-9-1みずほ会館1F
電話番号: 0467-47-6656
営業時間: 10:00~18:00
定休日: 年中無休(年末年始を除く)
公式サイト: https://oofuna.original-otakaraya.net
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