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🎨 職人技の結晶。オールドノリタケの超絶技巧が教える「本物の工芸美」

  • 執筆者の写真: おたからや大船東口店スタッフ3号
    おたからや大船東口店スタッフ3号
  • 7 日前
  • 読了時間: 5分

🌟 はじめに:大船の皆さまへ!掌に宿る「明治の精神」

大船にお住まいの皆さま、こんにちは。おたからや大船東口店です。

大船の街を歩けば、活気ある商店街の喧騒から一歩入った静かな住宅街に、古き良き日本の風情が今なお息づいています。そんな落ち着いた暮らしの中で、ふと手にした器が、100年前の異国で喝采を浴びた芸術品だったとしたら……。

今回ご紹介するのは、明治から大正にかけて、日本の誇りをかけて海を渡った磁器、**「オールドノリタケ」**です。

それは単なる食器ではありません。機械化が進む現代では決して再現できない「超絶技巧」の数々が刻み込まれた、日本工芸の到達点の一つ。今回は、大船の皆さまと共に、名もなき職人たちが白磁に込めた驚異の技術と、そこから学ぶ「本物の工芸美」について、深く深く紐解いてまいりましょう。


陶磁器

1. 超絶技巧その一:立体美を極める「盛り上げ(Moriage)」

オールドノリタケを象徴する技法といえば、何といってもこの**「盛り上げ」**です。

✨ 粘土で描く、三次元の刺繍

「盛り上げ」とは、液状の粘土(泥漿)を細い筒状の器具で絞り出し、磁器の表面に立体的な模様を描く技法です。1ミリにも満たない微細なドットや、流れるような蔓(つる)の線。職人は一瞬の迷いも許されない集中力で、平面であるはずの磁器の上に、立体的な世界を構築しました。

✨ 「神は細部に宿る」を体現したジュール

特に、小さな点(ジュール)を宝石のように等間隔で並べる技法は、見る者を圧倒します。整然と並ぶその光の粒は、計算し尽くされた美学の極致。大船の静かな午後の陽光が差し込む部屋で、この「盛り上げ」を指先でなぞってみてください。100年前の職人が流した汗と、その指先に宿っていた熱い誇りが、ダイレクトに伝わってくるはずです。


2. 超絶技巧その二:光を操る「金盛(Kanamori)」と金彩

オールドノリタケの気品を支えているのは、贅沢に施された**「金」**の装飾です。

👑 22金の輝きが放つ、圧倒的なオーラ

当時の作品には、純度の高い金が惜しみなく使われていました。特に「金盛」と呼ばれる、先述の盛り上げ技法の上に金を被せる技術は、オールドノリタケを世界最高峰の磁器へと押し上げました。単なるメッキとは一線を画す、厚みのある重厚な輝き。

🎨 経年変化さえも「美」に変える

100年という時を経て、金彩がわずかに摩耗し、下地の土が見え隠れする様子を、アンティークの世界では「愛すべき傷跡」として評価します。大船の地で、代々大切に受け継がれてきた作品には、この「時が育てた美」が宿っています。本物の工芸美とは、作られた瞬間が完成ではなく、誰かの手で愛され、時を刻むことで深まっていくものなのです。


3. 超絶技巧その三:質感の魔術「タペストリー」と「コバルト」

オールドノリタケは、視覚だけでなく「触覚」をも支配する驚きの技法を持っていました。

繻子の手触り「タペストリー技法」

磁器の表面に、まるで布地(タペストリー)のような凹凸を施す技法です。一見すると布の刺繍のように見えますが、触れればそれは冷たく硬質な磁器。この「素材を騙す」ほどの技術は、欧米のコレクターを驚愕させました。

深い夜を閉じ込めた「コバルトブルー」

オールドノリタケの「金」を最も美しく引き立てるのが、深い深いコバルトブルーです。この色のムラのない均一な美しさは、当時の焼成技術の極限にありました。吸い込まれるような深い青と、眩いばかりの金のコントラスト。それは、大船の夜空に輝く一番星のように、静謐でいて力強い、究極の色彩美です。


4. 時代を映す鏡:アール・ヌーヴォーの優美なフォルム

オールドノリタケが世界を虜にしたもう一つの理由は、その斬新な**「フォルム(形状)」**にあります。

🌿 自然界の生命力を形にする

19世紀末、ヨーロッパを席巻したアール・ヌーヴォー。植物の蔓や花、女性の曲線的な美しさを取り入れたこの様式を、日本の職人たちは見事に磁器へと落とし込みました。花瓶の持ち手が二股に分かれ、まるで生命を持って伸びていくような形。

📐 無機質な白磁に宿る「情緒」

本来、硬く無機質なはずの磁器が、職人の手によって柔らかく、今にも動き出しそうな表情を見せる。これこそが、技術を超えた「芸術」の領域です。大船のモダンな生活空間においても、この100年前のフォルムは色褪せるどころか、むしろ現代の私たちが忘れてしまった「心のゆとり」を思い出させてくれます。


5. まとめ:大船の地で、本物の価値を再発見する

「本物の工芸美」とは、単に高価であることではありません。そこに関わった人々の情熱、時代の熱気、そして100年という時を耐え抜いた「強さ」が共存している状態を指します。

オールドノリタケは、まさにその象徴です。

「おばあちゃんから受け継いだ、不思議な模様の花瓶がある」 「家の蔵に、金色の飾りがついた古い皿が眠っている」

もし、皆さまの元にそんな「職人技の結晶」がございましたら、ぜひ私たちに見せてください。おたからや大船東口店は、地域で最も歴史ある店舗として、オールドノリタケ一枚一枚に刻まれた「超絶技巧」の真価を、どこよりも深く、誠実に鑑定いたします。

たとえ小さな欠けがあったとしても、そこに宿る職人たちの誇りは消えません。私たちはその想いを大切に汲み取り、次の世代へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。

大船駅すぐの場所で、白磁が放つ「本物の輝き」と共に、皆さまのご来店を心よりお待ちしております。かつての日本人が世界を驚かせた、あの熱き時代の物語をぜひ一緒に語り合いましょう。

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