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ヴィトンの「加水分解(かすいぶんかい)」は死刑宣告じゃない。大船でベタつくバッグを救済買取

  • 執筆者の写真: おたからや大船東口店スタッフ2号
    おたからや大船東口店スタッフ2号
  • 2月4日
  • 読了時間: 9分

クローゼットの惨劇。思い出のブランドバッグが「ベタベタ」に溶けていた日

神奈川県鎌倉市大船。 横浜と鎌倉をつなぐ交通の要衝であり、駅前の活気あふれる商店街と、観音山の緑が共存するこの街。 長くこの地にお住まいの皆様のクローゼットには、バブル期や海外旅行ブームの時代に購入された、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)のバッグが眠ってはいないでしょうか。

ある休日のこと。久しぶりに部屋の片付けをしようと、何年も開けていなかったクローゼットの奥から、懐かしいモノグラムのバッグを取り出したとします。 「ああ、懐かしい。昔はこれを下げて銀座へ行ったものだわ」 そんな思い出に浸りながら、ファスナーを開け、内ポケットに手を入れた瞬間。

「……ッ!?」

指先に走る、不快な感触。 まるで水飴のようにねっとりと指に絡みつく、黒い何か。 慌てて手を抜くと、指先は真っ黒に汚れ、バッグの内側はボロボロと剥がれ落ち、見るも無惨な姿になっている。 さらに、独特の酸っぱいような、カビ臭いような臭いが鼻をつく。

「嘘でしょう、大切に仕舞っておいたのに……」

この現象を目の当たりにした時、多くの方がショックを受け、そしてこう判断してしまいます。 「もうダメだ。こんなに汚くなってしまったら、使うこともできないし、人にあげることもできない。ゴミとして捨てるしかない」

ヴィトンの加水分解

待ってください。その判断は、数百円の損どころか、数万円単位の現金をドブに捨てるのと同じことかもしれません。 そのバッグが「ルイ・ヴィトン」である限り、たとえ中がドロドロに溶けていても、それはゴミではありません。

今回は、日本の湿気が引き起こすバッグの病気「加水分解」の正体と、他店で断られがちなそのバッグを、大船東口店がなぜ「救済」できるのか。その驚きの理由についてお話しします。

犯人は「湿気」。なぜヴィトンだけがベタつくのか

加水分解という名の「時限爆弾」

まず、なぜ大切に保管していたバッグが、あのような惨状になってしまうのか。 その犯人は、皆様の扱い方が悪かったわけではありません。犯人は、素材の化学反応と、日本特有の気候です。

ルイ・ヴィトンの古い製品、特に1980年代から2000年代初頭に製造されたバッグの内張り(内側の素材)には、「合成皮革(合皮)」が多用されていました。 この合成皮革を作る際に使われる「ポリウレタン」という樹脂には、ある弱点があります。それは、空気中の水分と結びつくことで化学反応を起こし、ボロボロに分解されてしまうという性質です。 これを専門用語で**【加水分解(かすいぶんかい)】**と呼びます。

特に、ここ鎌倉・大船エリアは、海からの湿った風が入りやすく、年間を通して湿度が比較的高くなりやすい地域です。 クローゼットや押し入れという、ただでさえ通気性の悪い場所に、箱や保存袋に入れたまま長期間放置する。 これは、バッグにとっては「湿気のサウナ」に入れているようなものです。 その結果、ポリウレタンは静かに水分を吸収し続け、ある日突然、ベタベタに溶け出し、剥がれ落ちてしまうのです。

これは、いわば素材に組み込まれた「時限爆弾」のようなものであり、どんなに丁寧に扱っていても、日本の気候下では避けることが難しい現象なのです。

「死刑宣告」を下す店、救う店

この加水分解を起こしたバッグをお店に持ち込むと、どうなるでしょうか。 一般的なリサイクルショップや、ブランドの知識が浅い買取店では、こう言われることが多いです。

「内側が劣化しているので、お買取できません」 「これは処分するしかありませんね」 「無料でなら引き取りますよ」

言われた方は、「やっぱりそうか」と納得してしまいます。 ベタベタして物が入れられないバッグなど、商品としての価値はない。そう思うのが普通だからです。 しかし、私たち「おたからや 大船東口店」の判断は全く異なります。

「内側がベタついていますね。よくあることです。問題なくお値段がつきますよ」

なぜ、店によってこれほど対応が違うのでしょうか。 それは、私たちが「バッグの表面」だけでなく、「ブランドの真の価値」と「修復のルート」を知っているからです。

ルイ・ヴィトンが「不死鳥」と呼ばれる理由

加水分解したバッグがゴミにならない理由。 それは、ルイ・ヴィトンというブランドが持つ、他の追随を許さない特殊な事情にあります。

1. 「トランク屋」としての驚異的な耐久性

ルイ・ヴィトンの原点は、旅行用トランクの専門店です。 そのため、バッグの外側に使われている「モノグラム・キャンバス」や「ダミエ・キャンバス」という素材は、極めて頑丈に作られています。 これらは本革ではなく、綿素材にコーティングを施した特殊な素材であり、水に強く、傷がつきにくいのが特徴です。

内側が加水分解でボロボロになっていても、外側のキャンバス地を見てください。 20年、30年前のバッグでも、外側だけは驚くほど綺麗なままではないでしょうか? 実は、この「外側の素材」こそが、ルイ・ヴィトンの命なのです。 内側がダメになっても、外側が生きていれば、バッグとしての寿命は尽きていません。

2. 「張り替え」による再生リペア

ルイ・ヴィトンは、世界中で愛されているがゆえに、修理(リペア)の技術やルートが確立されています。 ベタベタになった内張りは、専門の職人がすべて剥がし、新しい素材(本革やシャンタン生地など、加水分解しない素材)に張り替えることが可能です。

内側さえ新しくすれば、外側は頑丈なヴィトンそのもの。新品同様のバッグとして蘇らせることができます。 私たちプロの買取店は、こうした「直して再販する」ルートを持っています。 だからこそ、現状がどんなに悲惨な状態であっても、「直せば使える素材」として価値を見出し、値段をつけることができるのです。

3. 世界的なヴィンテージ需要

さらに2026年の今、世界的な「ヴィンテージ・ヴィトン」のブームが到来しています。 現行モデルにはない、廃盤になったデザイン(レトロなショルダーバッグや、バケツ型のバッグなど)を、若い世代や海外のファッショニスタが血眼になって探しています。

「多少修理が必要でも、昔のデザインが欲しい」 「安く手に入れて、自分で直して使いたい」

そのような需要が世界規模で高まっているため、ボロボロのバッグであっても、市場価値がゼロになることは絶対にありません。 これが、グッチやシャネルとの決定的な違いであり、ヴィトンが買取市場において「王様」と呼ばれる所以です。

大船東口店で起きている「救済」の実例

では、実際にどのような状態のものが、いくらくらいになるのでしょうか。 「こんなゴミみたいなものを持っていくのは恥ずかしい」と躊躇されている方へ、大船東口店でのよくある事例をご紹介します。

事例A:内ポケットが全滅した「バケット(バケツ型)」

90年代に大流行した、縦長のバケツ型トートバッグ。 このバッグは構造上、内側全体が非常に加水分解しやすく、持ち込まれるものの9割以上がベタベタの状態です。 お客様は「捨てようと思ってゴミ袋に入れていた」とおっしゃっていましたが、外側のヌメ革が良い飴色に変化しており、ヴィンテージとしての味が出ていました。 結果、その日の美味しいディナー2人分ほどの金額でお買取させていただきました。

事例B:書類ポケットが張り付いた「ビジネスバッグ」

お父様が使っていた古いブリーフケース。 ポケットの内側同士が溶けてくっつき、無理に剥がそうとしてバリバリに破れてしまった状態でした。 しかし、持ち手や金具の状態は良好。リペアのベースとしての需要が高いと判断し、しっかりとした査定額をご提示しました。 「処分代がかかると思っていたのに、まさかお金になるとは」と、驚きを隠せないご様子でした。

事例C:カビの臭いがする「ボストンバッグ」

湿気の多い場所に保管していたため、加水分解だけでなく、白いカビが発生し、強烈な臭いがついてしまったキーポル(旅行鞄)。 さすがにこれは……と諦めかけていたそうですが、ヴィトンのボストンバッグは世界的に需要が高く、クリーニング技術も進化しています。 問題なくお買取成立となり、ご家族での温泉旅行の足しにしていただきました。

「恥ずかしい」なんて思わないでください

お客様が一番気にされるのは、「汚いバッグを店員に見せるのが恥ずかしい」という点かと思います。 指先が黒くなるようなバッグをカウンターに出すのは、確かに勇気がいることでしょう。

しかし、どうかご安心ください。 私たち「おたからや 大船東口店」のスタッフは、毎日何十点というブランド品を拝見しています。その中で、加水分解したヴィトンのバッグを見ることは、日常茶飯事です。 むしろ、「よくあること」すぎて、全く驚きもしませんし、不快に思うこともありません。

「ああ、これは日本の湿気だと仕方がないですよね」 「外側はとても綺麗なので、もったいないですよ」

私たちは、お客様の「恥ずかしい」という気持ちを、「持ってきてよかった」という安心感に変えるプロフェッショナルです。 ベタベタのままで構いません。 剥がれた粉が落ちないように、ビニール袋に入れたままで構いません。 無理に拭き取ろうとしないでください(※かえって素材を傷める原因になります)。 ありのままの状態でお持ちいただくことが、最も高く売るための近道です。

結び:大船でバッグを「ゴミ」から「資源」へ

モノを大切にするということは、壊れるまで使い続けることだけではありません。 日本の気候に合わず、劣化してしまったモノを、適切なルートで手放し、修理して使える誰かの手に渡すこと。これもまた、立派なリサイクルであり、モノへの愛情です。

クローゼットの奥で、異臭を放ちながら周囲の服まで汚してしまう前に。 「ごめんね」と言ってゴミ箱に捨てる前に。

大船駅東口、みずほ会館1階の「おたからや」を思い出してください。 あなたのそのベタベタのバッグは、死んではいません。 私たちなら、それを救済し、適正な対価(現金)としてお客様にお返しすることができます。

買い物ついでに、散歩のついでに。 どうぞ、「病気になったバッグ」を連れてきてください。 皆様のご来店を、心よりお待ちしております。



【注意文】(免責事項)

※本記事における買取価格や市場動向の解説は、執筆時点(2026年)の情報を基にした分析であり、将来の価格を保証するものではありません。実際の買取価格は、お品物のモデル、状態、および当日の相場変動により異なります。ルイ・ヴィトン製品であっても、著しい破損や原型を留めないものは一部お断りする場合がございます。詳しくはお気軽に店舗までお問い合わせください。


店舗情報


おたからや 大船東口店

  • 店名: おたからや 大船東口店

  • 電話番号: 0467-47-6656

  • 営業時間: 10:00~18:00

  • 定休日: 年中無休(年末年始を除く)

  • 公式サイト:https://oofuna.original-otakaraya.net/

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